このページの要点
- 合意分割は厚生年金保険法78条の2、3号分割は同78条の14。3号分割は条文上、合意を要件としていない。
- 協議書には「請求すること」と「請求すべき按分割合」を数値で書く。上限は2分の1(同法78条の3)。
- 合意分割の請求は、離婚等をしたときから5年を過ぎると原則としてできない(同法78条の2第1項ただし書)。
- 合意を証明する書面は、公正証書の謄本の添付その他の厚生労働省令で定める方法による(同条3項)。
結論:年金分割の協議書は「請求することの合意」と「按分割合」を、請求期限の内に、証明できる形で書く
年金分割は、離婚した夫婦の一方または双方が、厚生年金の記録の分割を国の側(実施機関)に請求する仕組みです。分けるのは年金そのものではなく、将来の年金額の計算の基礎になる「標準報酬」の記録です。厚生年金保険法78条の2は、これを「標準報酬の改定又は決定の請求」と呼んでいます。協議書の役割は、この請求を夫婦がすることに合意し、どれだけ分けるか(按分割合)を決めて、それを書面にすることです。
制度は二つに分かれます。当事者の合意(または家庭裁判所の定め)で割合が決まる「合意分割」(同法78条の2)と、会社員・公務員の配偶者として国民年金の第3号被保険者だった期間について、合意なしに2分の1で分割される「3号分割」(同法78条の14)です。協議書に書く内容が大きく関わるのは合意分割です。このページでは、書き方と請求の期限を中心に整理します。年金額の見込みを計算すること、受給できるかどうかを判断すること、請求の手続を代わって行うことは、このガイドでは扱いません。年金分割の請求は、当事者が日本年金機構などの窓口に対して行う手続です。離婚の協議書全体の書き方は離婚協議書の書き方、公的年金ではない私的年金や退職金などの財産は財産分与の書き方で扱っています。
結論を先に並べます。
- 合意分割の協議書には、「標準報酬の改定の請求をすること」と「請求すべき按分割合」の二つを書く。この二つに合意している旨の記載がないと、請求の添付書面として使えない(厚生年金保険法78条の2第1項第1号・第3項)。
- 按分割合には範囲がある。上限は2分の1。範囲を超える割合は合意しても定められない(同法78条の3)。範囲は、請求前に実施機関から情報の提供を受けて確認する(同法78条の4)。
- 請求できる期間は、離婚等をしたときから5年。これを過ぎると原則として合意分割の請求はできない(同法78条の2第1項ただし書)。協議書の作成が遅れても、この期間は進む。
- 合意を証明する書面は、公正証書の謄本の添付その他、厚生労働省令で定める方法による。協議書の文面と、請求の添付書面の条件は別に確認する(同法78条の2第3項)。
- 3号分割は、合意がなくても請求できる。「相手が同意しなければ請求できない」とは書けない(同法78条の14)。
二つの制度:合意分割と3号分割の違い
年金分割と呼ばれる制度は、厚生年金保険法の中で二つの請求の仕組みに分かれています。協議書に書く内容は、どちらを使うか、またはどちらも使うかで変わります。
合意分割と3号分割の比較
| 合意分割 | 3号分割 | |
|---|---|---|
| 根拠条文 | 厚生年金保険法78条の2 | 厚生年金保険法78条の14 |
| 請求できる人 | 離婚等をした当事者のどちらも(第1号改定者・第2号改定者) | 特定被保険者の被扶養配偶者だった人(国民年金の第3号被保険者だった期間がある人) |
| 割合の決まり方 | 当事者の合意、または家庭裁判所が定める。上限は2分の1(78条の3) | 特定期間の標準報酬を2分の1に改定・決定(78条の14第2項) |
| 対象になる期間 | 対象期間(婚姻期間その他の厚生労働省令で定める期間) | 特定期間(特定被保険者が被保険者であり、かつ被扶養配偶者が第3号被保険者だった期間) |
| 合意の要否 | 合意が調わなければ家庭裁判所が割合を定める(78条の2第2項) | 条文上、合意を請求の要件としていない |
| 効力の発生 | 請求により、標準報酬の改定または決定がされる | 請求のあった日から将来に向かってのみ効力を有する(78条の14第5項) |
| 請求できない場合 | 離婚等をしたときから5年を経過したとき、その他の厚生労働省令で定める場合(78条の2第1項ただし書) | 特定被保険者が障害厚生年金の受給権者であるとき、その他の厚生労働省令で定めるとき(78条の14第1項ただし書) |
表のとおり、合意分割は「当事者の合意」と「按分割合」を軸にし、3号分割は「期間」と「2分の1」で機械的に定まります。夫婦の一方だけが会社員や公務員として働いてきた期間が長く、もう一方が第3号被保険者だった期間が長いなら、その期間は3号分割の対象になり得ます。それ以外の期間(共働きの期間、第3号被保険者でなかった期間など)は、合意分割の対象です。請求の書式と、対象となる期間の範囲は、日本年金機構の案内で確認してください。
3号分割の対象になる期間は、制度の沿革に関する定めがあり、すべての期間が対象になるわけではありません。条文と所管官庁の資料で確認が必要です。
協議書に書く項目:請求への合意、対象期間、按分割合、請求する人
協議書の年金分割の条文は、次の四つの項目を書き分けると整理できます。四つのうち一つでも欠けると、請求の添付書面として使えなくなる場合があります。
年金分割の条項に書く項目
請求することへの合意
夫婦が、厚生年金保険法78条の2の標準報酬改定請求をすることに合意していること。
厚年法78条の2第1項第1号
対象となる期間
対象期間(婚姻期間その他の厚生労働省令で定める期間)。婚姻の日と離婚の日を、協議書にも書いておくと確認しやすい。
厚年法78条の2第1項
請求すべき按分割合
数値で書く。範囲内でなければならない。
厚年法78条の3
請求する人と時期
当事者のどちらが、いつまでに請求の手続を行うか。条文上は、どちらも請求できる。
厚年法78条の2第1項
費用と書類の協力
請求に必要な書類(戸籍謄本など)を、互いに用意して渡す義務。
情報の提供の請求
按分割合の範囲を知るため、実施機関から情報の提供を受ける手続を誰が行うか。
厚年法78条の4
対象期間は法令で定めがあるため、協議書では婚姻期間の記載にとどめ、具体の範囲は実施機関の通知で確認する書き方が実際的です。
書き方の例を示します。数値や日付は、夫婦の合意に合わせて入れる箇所です。
条文例第○条(年金分割)
- 甲及び乙は、甲及び乙の婚姻期間(婚姻の日:令和○年○月○日から離婚の日まで)に係る被保険者期間の標準報酬について、厚生年金保険法第78条の2第1項に規定する標準報酬の改定又は決定の請求をすること、及び請求すべき按分割合を○(○分の○)とすることに合意する。
- 甲及び乙は、前項の請求に必要な書類を、相手方から求められた日から○日以内に交付する。
- 前項の請求は、甲乙のいずれからもすることができる。甲及び乙は、離婚の日から○か月以内に、実施機関に対し、請求の手続をする。
- 年金分割の請求に必要な情報(按分割合の範囲を含む。)の提供の請求は、○が行い、その結果を相手方に通知する。
按分割合は、範囲の中でなければなりません。範囲は実施機関から提供される情報で確認し、割合を書き込む前に範囲を確かめるのが順序です。
第3項は、請求を実際にする時期を決めておく書き方です。年金分割は、協議書に書いただけでは実現しません。実施機関に対して請求の手続をして初めて、標準報酬の改定がされます。協議書は合意の記録であり、請求は別の行為である、という区別を条文の中でも保っておくと、請求を忘れたままにしてしまう事態を避けられます。
按分割合の書き方:範囲、数値、「できる限り」の問題
按分割合は、年金分割の条項でいちばん数値が問われる箇所です。請求すべき按分割合は、当事者それぞれの対象期間標準報酬総額の合計額に対する第2号改定者の対象期間標準報酬総額の割合を超え、2分の1以下の範囲内で定められなければなりません(厚生年金保険法78条の3第1項)。つまり、上限は2分の1で、下限は、分割をしなかった場合の第2号改定者の割合を上回る値です。範囲は個々の夫婦の記録によって変わりますので、まず実施機関から範囲の情報の提供を受けます。
情報の提供は、当事者またはその一方が、実施機関に対して請求できます(同法78条の4第1項)。提供される情報には、対象期間標準報酬総額、按分割合の範囲、これらの算定の基礎となる期間その他の厚生労働省令で定めるものが含まれます(同条2項)。年金分割の協議は、この情報を見てから割合を決めるのが順序です。割合を先に決めてから、範囲を超えていたことが分かると、合意をやり直すことになります。
書き方の例(一般的な例) 按分割合の書き方
割合の書き方
理由「相応の割合」「公平に」では、請求の添付書面として必要な「請求すべき按分割合」が確定しない。数値で書く。
範囲の確認
理由範囲は個々の記録によって異なる。最大の割合と書くだけでは、範囲外になる場合の扱いが決まらない。
請求の時期
理由「速やかに」では期限が分からない。条文上、請求は当事者のどちらもできるため、一方の不作為で期限が過ぎないように書く。
家庭裁判所が割合を定めるときは、当事者の協議が調わないか協議ができない場合に、当事者の一方の申立てにより、対象期間における保険料納付に対する当事者の寄与の程度その他一切の事情を考慮して、請求すべき按分割合を定めます(厚生年金保険法78条の2第2項)。裁判所から求められたとき、実施機関は割合の処分に必要な資料を提供しなければなりません(同法78条の5)。協議書を作る段階で割合が決まらなければ、割合だけは「決まっていない」と書いておき、その後の手続(調停の申立てなど)を条文に置く書き方もあります。この場合も、請求できる期間の経過に注意が必要です。
請求できる期間:離婚等から5年を、協議書の日付と結びつける
合意分割の請求は、離婚等をしたときから5年を経過したときは、原則としてできません(厚生年金保険法78条の2第1項ただし書)。同じただし書は、そのほか厚生労働省令で定める場合にも請求できないと定めています。5年という期間は、協議書をいつ作るかとは関係なく進みます。協議書の作成が離婚の後になったとしても、期間の起算は離婚等をしたときからです。
この期間は、協議書の条文の置き方に影響します。離婚と同時に協議書を作る場合は、離婚の日と請求の期限を意識した条文にします。離婚の後で協議書を作るなら、離婚の日から数えた残りの期間を確認してから進めます。協議が長引くことが予想されるときは、期間の経過前に、家庭裁判所に按分割合を定める申立てをするかどうかも検討事項になります。期限間際の請求や、申立てをした場合の取扱いは、厚生労働省令と日本年金機構の案内で確認が必要です。
年金分割の請求までの流れ(一般的な順序)
- 情報の提供を請求する当事者またはその一方が、実施機関に按分割合の範囲などの情報の提供を請求する(厚生年金保険法78条の4)。
- 割合を協議する提供された情報の範囲内で、按分割合を決める。協議が調わないときは、家庭裁判所に按分割合を定める申立てをする(同法78条の2第2項)。
- 合意を書面にする請求すること、按分割合について合意している旨を、公正証書などの書面にする(同法78条の2第3項)。
- 請求する離婚等をしたときから5年を経過する前に、実施機関へ標準報酬改定請求をする(同条1項)。
- 結果を確認する改定・決定の結果の通知を確認する。協議書に、結果を相手方に伝える義務を書いておくと食い違いが減る。
各手順の具体的な窓口や必要書類は、日本年金機構の案内で確認してください。
合意を証明する書面の形と、協議が調わないとき
標準報酬改定請求は、当事者が標準報酬の改定または決定の請求をすること、および請求すべき按分割合について合意している旨が記載された公正証書の謄本の添付その他の厚生労働省令で定める方法によってしなければなりません(厚生年金保険法78条の2第3項)。条文が最初に挙げている方法は公正証書の謄本です。そのほかの方法は省令で定められており、具体的な内容と必要書類は日本年金機構の案内で確認します。
この条文から、協議書の作り方について二つのことが分かります。一つは、協議書の中に年金分割の条項を置くだけでなく、請求の添付書面として使える形をどう整えるかを、あらかじめ考えておく必要があることです。離婚給付等契約公正証書の中に年金分割の条項を置いて、その謄本を添付する方法のほか、年金分割の合意だけを別の書面にまとめる方法も考えられます。もう一つは、書面に書かれる合意の内容が、請求すること、按分割合の二つであることです。請求の添付書面として使うなら、書面にこの二つがそろっているかを確かめます。公正証書の作り方は離婚給付等契約公正証書の作り方で整理しています。
なお、年金分割の条項は、金銭の一定額の支払いを目的とする請求ではないため、強制執行を受けることを認める文言(民事執行法22条5号の執行認諾文言)を付けても意味がありません。年金分割は、強制執行で実現するものではなく、実施機関への請求で実現するものです。どの項目を公正証書にして、どの項目に執行認諾を付けるかは離婚協議書と公正証書の違いで扱っています。
協議が調わない、または協議ができないときは、当事者の一方の申立てにより、家庭裁判所が請求すべき按分割合を定めます(厚生年金保険法78条の2第2項)。調停や審判で割合が決まった場合に、請求の添付書面として何を提出するかも、厚生労働省令と日本年金機構の案内で確認が必要です。
清算条項・事前の放棄との関係:書き落としと書き過ぎ
年金分割で意外に多いのが、清算条項との関係の食い違いです。協議書の最後に「本協議書に定めるほか、互いに何らの債権債務がないことを確認する」と書いたとき、これが年金分割の請求を放棄する趣旨に読まれる可能性があります。年金分割は、債権債務というより、実施機関への請求権ですが、「一切の請求を放棄する」と書くと、読み方に幅が出ます。年金分割を別の条文として明記し、清算条項の対象から除くのか、含めて放棄とするのかを、はっきり書き分けます。清算条項の書き方は慰謝料・清算条項の書き方で整理しています。
次に、年金分割の請求をしないと書いた場合の扱いです。合意分割は、請求することと按分割合を当事者が合意する制度ですから、「請求しない」と書くことは書き方として成り立ちます。一方、3号分割は、条文上、合意を請求の要件としていません(厚生年金保険法78条の14第1項)。そのため、協議書に「相手方は3号分割を請求しない」と書いた場合、その約束の効力と、制度上の請求の可否は、別に確認する必要があります。「相手が同意しなければ3号分割は請求できない」と読める書き方は避けます。
離婚の前の段階(婚姻中)に、将来の年金分割の放棄をあらかじめ約束する書面は、別の論点を含みます。婚姻中の事前の合意の効力の限界は、別のガイドで扱っています。本ページは、離婚時に協議書を作る場面に限って整理しています。
確認の問いと、起きがちなこと
確認の問い年金分割の条項を書く前の問い
婚姻期間の中に、一方が第3号被保険者だった期間はあるか。
ある期間は3号分割の対象になり得る。合意分割と3号分割のどちらをどの期間に使うかを、請求の書式を見て確かめる。
離婚の日から数えて、請求できる期間はあと何か月あるか。
5年は協議書の作成日と関係なく進む。期限の見通しを先に立てる。
按分割合の範囲の情報は、もう取得したか。
範囲を知らずに割合を決めると、範囲外になって合意をやり直すことがある。
請求の添付書面は、どの形(公正証書の謄本など)にするか。
協議書の書き方と、請求のための書面の条件が合っているかを確認する。
清算条項は、年金分割を含むのか、除くのか。
含める趣旨かどうかが読み取れない文面は、後で食い違う原因になる。
書き終えたときの点検
- 「請求すること」と「請求すべき按分割合」の二つが、数値と一緒に書かれている
- 按分割合が、実施機関から提供された範囲の中に収まっている
- 請求の時期が、離婚の日から数えた期限の内側で、日数または月数で書かれている
- 請求は当事者のどちらもできる、一方が手続をしないときも他方が請求できる、と書かれている
- 年金分割の条項と清算条項が矛盾していない
- 請求の添付書面として使う形(公正証書の謄本など)が決まっている
年金分割の条項で起きがちなこと
- 協議書に「年金分割は公平に行う」とだけ書いたが、按分割合が数値で決まっていなかった。請求に使える書面にならず、離婚後に改めて協議が必要になった。
- 按分割合を最大にして合意したが、実際の範囲の情報を取得すると、合意した割合が範囲に収まらなかった。合意をやり直した。
- 協議書を離婚の後で作ることにしたところ、協議が長引き、離婚等をしたときから5年の期間が近づいてしまった。
- 清算条項に「一切の請求権を放棄する」と書いたが、年金分割を含める趣旨だったのか、除く趣旨だったのかが不明で、離婚後に食い違った。
- 「3号分割は請求しない」と書いたが、制度上は合意がなくても請求できる仕組みのため、約束の効力について後で争いになった。
- 年金分割の条項を協議書に置いたまま、請求そのものをしなかった。協議書は合意の記録であって、請求の代わりにはならない。
年金分割の条項は短く見えますが、請求の期限、按分割合の範囲、添付書面の形という三つの外部条件に縛られます。条文を書く順序は、期限を確認し、範囲の情報を取得し、割合を決め、書面の形を決める、の順です。離婚後の見直しや、決めたとおりに進まなかったときの整理は協議書を作った後に起きることで扱っています。
よくあるご質問
年金分割とは、年金を半分に分けることですか。
いいえ。分けるのは年金そのものではなく、年金額の計算の基礎になる標準報酬の記録です(厚生年金保険法78条の2は「標準報酬の改定又は決定」と書きます)。分割された記録をもとに、それぞれが受け取る年金が計算されます。割合は、合意分割では当事者の合意または家庭裁判所の定めで、上限は2分の1です(同法78条の3)。3号分割は、特定期間の標準報酬を2分の1に改定する仕組みです(同法78条の14)。
年金分割には、いつまでに請求する必要がありますか。
合意分割は、離婚等をしたときから5年を経過したときは、原則として請求できません。そのほかの場合は厚生労働省令で定められています(厚生年金保険法78条の2第1項ただし書)。3号分割の請求できない場合も、同法78条の14第1項ただし書と厚生労働省令に定めがあります。起算や例外の細目は、日本年金機構の案内で確認が必要です。
協議書に年金分割を書かなかった場合、離婚後でも請求できますか。
離婚等をしたときから5年を経過する前であれば、請求できる場合があります。ただし、合意分割は、請求することと按分割合の合意が必要です。合意が調わないときは、家庭裁判所に按分割合を定める申立てをします(厚生年金保険法78条の2第2項)。期限の経過に注意が必要です。
年金分割の合意は、公正証書にしないといけませんか。
条文は、公正証書の謄本の添付その他の厚生労働省令で定める方法と書いています(厚生年金保険法78条の2第3項)。公正証書以外の方法は、省令と日本年金機構の案内で確認します。協議書を私文書で作る場合も、請求の添付書面として何を使うかを先に決めておきます。
協議書に「年金分割は請求しない」と書けば、将来の請求は完全にできなくなりますか。
合意分割は、請求することと按分割合を当事者が合意する仕組みですから、請求しない旨を書くことは書き方として成り立ちます。ただし、書き方が曖昧だと、放棄の範囲が分かりません。3号分割は条文上、合意を要件としていないため、「請求しない」という約束の効力は別に確認が必要です。清算条項との関係も含めて、年金分割は別の条文として明記します。
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本ページは一般的な情報提供です。個別の協議書への当てはめは、夫婦の事情や子の状況によって異なることがあります。書き方の例として紹介している内容は、一般に見られる書き方を整理した例で、特定の夫婦や案件を示すものではありません。条文は e-Gov法令検索(法令API)で確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 法務省 / 裁判所 / 日本年金機構